【サイエンスの特許技術】安定的にファインバブルを吐出し、節水も両立するミラブルテクノロジー

2025.08.01 ミラブルテクノロジー

ファインバブルは「マイクロバブル」と「ウルトラファインバブル」の2種類に分けられる

「ファインバブル」や「ウルトラファインバブル」という言葉を見聞きしたことはありませんか?これらの用語を冠する商品は、汚れ落ち美容効果が高いことをうたうものが多いのですが、同じ水なのに本当に変わるのか、泡がたくさん含まれたり、気泡が小さいほど効果が高いのかなど、疑問は尽きませんよね。

「ファインバブル」は、汚れ落ちや美容に関係する作用を持つことが科学的にも実証されていますが、気泡の大きさや特性の使い分けが大切だそう。ファインバブルの特性とともに、ファインバブル専業メーカーであるサイエンス独自の特許技術、「ミラブルテクノロジー」についてご紹介します。

ファインバブルとは、一言で言えば「めちゃくちゃ細かな泡」のこと。

ISO(ISO 20480-1:2017)やJIS(JIS B 8741-1:2019)でも定義されている気泡のサイズと名称で、直径100μm(=1/10mm)未満の⼩さい泡を指します。     その中でも、1~100μmの泡をマイクロバブル、1μm(=1/1000mm)未満の泡をウルトラファインバブルと呼び、それぞれ特性が異なります。

マイクロバブルはかろうじて目で認識できる大きさで、大量に吐出すると水が白く濁ったように見えます。一方、ウルトラファインバブルのサイズになると、目では認識できないほどの大きさで、水中にたくさん含まれていても、透明の水にしか見えません。人間の赤血球の直径は約7 μm(=7/1000mm)と聞くと、ウルトラファインバブルがどれだけ細かいかイメージしやすいかも? 

マイクロバブルはゆっくり浮上するのに対し、ウルトラファインバブルは浮力はあるものの、水圧に勝てずに水中でブラウン運動(不規則にランダムな動きをすること)をしながら、状態によっては数か月残存するそう!

マイクロバブルはマイナスに帯電しているため、ブラス電荷を持つ汚れを浮かし落とす界面活性のような働きがあります。マイクロバブルを湯船に大量発生させる「ミラバス」が、ゴシゴシこすらずに身体を洗えるのは、この原理を応用したものなんですね。

一方、ウルトラファインバブルは浮力がないため、湯船のように溜めた水の中では汚れを落とす作用はありません。しかし気泡がつぶれにくい特徴があるため、水流に乗ると研磨剤のように汚れを落とす働きが生まれます。

その特徴を活かし、サイエンスはウルトラファインバブルを生成して吐出できるシャワーヘッドを開発しました。さらに効率を高めるために、高速うず流を発生させてウルトラファインバブルを生成し、外気を巻き込みながら吐出させる「トルネードミスト」技術(特許-6717991)を採用しています。

このうず流がどれくらい高速かというと、なんと1秒間に約2,000回転(1分間に約12万回転)! さらにこの特殊な空気混合方式によって、同じ水圧でも水の使用量を減らせるため、節水につながるという嬉しいポイントも。「トルネードミスト」こそ、サイエンスが世界にほこる独自技術、“ミラブルテクノロジー”の真髄なのです。

マイクロバブルとウルトラファインバブル、どちらが優れているというわけではなく、目的に合わせて気泡の大きさや水流などを最適に組み合わせることで、様々な応用が可能なんですね。

高度なラボを持つサイエンスは、ファインバブル専業メーカー

サイエンスが高度な技術と開発力を持つ秘密、そのひとつが開発環境です。

サイエンステクニカルラボ【リンク先:https://i-feel-science.com/solution/note01/

社内にあるラボでは、ミクロの泡をデータとして計測できるあらゆる機械を整備。マイクロトラック・ベル社製の「ZETA VIEW」     など約19種類の設備による気泡計測体制を整え、あらゆる検証を実施しています。

これらのマシンは気泡の数や⼤きさのほか、動き⽅なども測定可能。なんと、泡の動き⽅による作用の差まで検証できるんです! そんな環境だからこそミラブルシリーズの代名詞的存在、「トルネードミスト」技術が生まれたんですね。特許取得というのも納得の、研究開発力です。

そのほかにも高度な測定環境を活かした技術開発により、サイエンスでは     数多く(下図参照、2025年8月現在)の産業財産を持ち、ファインバブル専業メーカーのリーディングカンパニーとして走り続けています。

サイエンスの各種権利取得数

国内国際
特許 1932
実用新案21
意匠 126
商標 14364

※国際特許では、同内容の特許を3カ国で取得している場合、特許数を3 と計上

 

歯間や食器、壁など、あらゆる汚れを強力に落とす独自技術

ミラブルシリーズに搭載されている特許技術は、これだけではありません。

装着することで異なる速度の渦流を2層構造で生成し、ウルトラファインバブルの量を調整したり、塩素低減効果が期待できる「トルネードスティック(特許第7053047号)」。

「リングストレート方式(特許第7214277号)」という独自技術は、シャワー水流をリング状に直接吐出することで、水流内部に空洞を形成しながら、気泡と空気の巻き込みを促進します。隙間や凹凸部に泡が深く入り込めるので、歯間洗浄のような細かい部分の洗浄に有効です。

これらは     高い洗浄効果が期待できる実験結果が出ているほか、人の肌だけでなく、食器やまな板といった無機物にも同様の効果が見られました。

なお、洗浄力の差が水圧によって生まれたのではないか検証するために、同じ水圧で汚れ落ちの比較実験を実施したところ、同一の環境条件であってもファインバブルを含む水のほうが素早く汚れを落とすことがわかりました。

※直径3.5mmの穴を3.5mm間隔で開けた塩化ビニル板に着色したでんぷん糊を塗布。ミラブルzeroスプラッシュストレート水流(水量:毎分7リットル)とノーマル吐水シャワー(水量:毎分11.4リットル)をそれぞれから吐出し塩化ビニル板を洗浄。室温:23度 湿度:71% 測定日:2022/04/26

※コーム隙間(約1mm間隔)に着色したでんぷん糊を塗布。ミラブルzeroリングストレート水流(水量:毎分6リットル)とノーマル水流(水量:毎分11.4リットル)をそれぞれ吐出しコームを洗浄。室温:23℃、湿度:52%、水温:37℃ 試験日:2022/04/25

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