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「一生懸命ケアしてるのに、なぜ…」よかれと思ったスキンケアが、健やかさを遠ざけているかも
SNSで見かけた美容アカウントの『神スキンケア10選』。「これは良さそう!」と、期待を胸にアイテムを買いそろえて塗り重ねる日々。それなのに、鏡にふと映った自分のすっぴんを見て「こんなに頑張ってるのに、逆になんだか肌に元気がない気がする…」と、モヤモヤしてしまうことはありませんか?
忙しい毎日の中で、一生懸命肌をケアしているつもりでも、なかなか理想の肌に近づけない。そんな尽きない悩みに、そっと寄り添ってくれるドクターがいます。
この記事では、長年にわたり一人ひとりの患者さんと丁寧に向き合ってきた皮膚科医・野村 有子先生にインタビュー。現代人が陥りがちな肌トラブルの背景から、私たちが毎日浴びている「シャワー」が肌に与える影響、そしてこれからのスキンケアにおける新しい選択肢についてお話を伺いました。
先生のお話から見えてきたのは、毎日のシャワーを、自分を大切にする時間に変えるためのヒントでした。今日からすぐに見直せる、肌を優しく扱うためのエッセンスがたくさん詰まっています。
情報がいっぱいあって、あれこれ試してみたくなる気持ちもわかるでスー。悩みに寄り添ってくれるドクターがいて心強いでスー!
大学病院の最先端研究から、一人ひとりの「日常」を丸ごと診る皮膚科医へ

インタビューに答えてくださった野村先生は、かつて慶應義塾大学病院で診療にあたりながら、免疫疾患の最先端研究にも携わっていました。大学病院という大きな組織の中で、専門性の高い臨床と研究を重ねていく日々。
しかしその一方で、限られた診察時間の中だけでは、一人ひとりの患者さんに本当に必要な、日々の「生活」にまで踏み込んだ丁寧なケアを提供することが難しい、というもどかしさも抱くようになったと言います。
もっと時間をかけて、一人ひとりの悩みの背景にあるライフスタイルまでゆっくり丁寧に診たい。その強い想いから、1998年に自身のクリニックを開業されました。
「診察室の中だけでなく、お家に帰ってからのケアや日々の過ごし方まで丸ごとサポートできる体制を作りたい」という考えのもと、現在も地域医療に深く根ざした活動を続けています。
▼開放的な待合室のほか、アレルギー対応のお菓子やパンケーキを楽しめるカフェ・ギャラリーを併設


▼床材にコルクを敷き詰めた「アレルギー対応モデルルーム」、特殊遠赤外線による低温サウナ「ドクター・サウナ」、スキンケア製品の展示・販売など、院内は患者様への優しさに満ちている



さらに、理化学研究所との共同研究において、最先端の機械学習(AI)を用いた臨床データの解析を行うなど、確かな専門知識と温かい人間味を両立されている先生です。この研究は大学病院以外では珍しい「優秀演題賞」を2回受賞し、高い社会的信頼を得ています。
今では0歳のお子さんから100歳のご高齢の方まで、世代を問わず多くの人が肌の悩みについて相談しに訪れる、経験豊かで信頼の厚いドクターとして知られています。
【プロフィール】野村 有子(のむら ゆうこ)/野村皮膚科医院 院長・医学博士・皮膚科専門医
慶應義塾大学医学部卒業後、同大皮膚科教室で水疱症・膠原病など免疫疾患の研究に従事。その後、神奈川県警友会けいゆう病院皮膚科等にて多様な皮膚疾患の診断・治療を担当。1998年、横浜市にて野村皮膚科医院を開業。一人ひとりの患者に寄り添うきめ細やかな診療を続ける。所属:日本皮膚科学会・日本皮膚アレルギー学会・日本研究皮膚科学会・日本毛髪美容学会(理事)ほか
お家に帰ってからのケアも丸ごと支えてくれるアイデアがいっぱいで、肌悩みを抱える人への温かい想いが感じられるでス~。そんな先生からのお話が聞けてうれしいでスー!
AIの診断通りに10種類使って肌荒れ!? 「盛りすぎスキンケア」の落とし穴
「キレイになりたい」という前向きな気持ちで始めたスキンケアが、思わぬ肌荒れを招いていることも。日々多くの患者さんを診察する中で、野村先生は現代人の肌トラブルの傾向、特にここ数年での大きな変化を感じているそうです。
「特にコロナ禍の前後から、過剰なお手入れによって肌トラブルを引き起こしてしまう方が増えたと感じています。外出が減って衛生面あるいはスキンケアにナーバスになりすぎたり、ネット上のあふれる情報に振り回されてしまったりしている方が多いのだと思います」
中には、AIで推奨された10種類ものスキンケア製品をすべて同時に使い、かえって肌を荒らして来院するケースもあるのだとか。情報が簡単に手に入る時代だからこそ、本当に自分の肌に必要かどうかを判断することが難しくなっているのかもしれません。
お風呂での「ゴシゴシ」や「熱いお湯」は痒みを強くする原因に

また、毎日の「洗い方」や「お風呂時間の過ごし方」が原因となっているケースも少なくありません。
「お風呂で身体が温まると、どうしても痒みが出やすくなります。そこでゴシゴシとこすってしまったり、42度以上の熱いお湯を浴びて痒みを麻痺させようとしたりするのは逆効果です。熱すぎるお湯は肌を刺激し、バリア機能を低下させてしまいます。お湯の温度は42度未満にし、痒みが出たら冷たい水でクールダウンしてあげるよう指導しています。洗うときも石鹸をしっかり泡立てて優しく肌に乗せ、こすらずに丁寧に流すことが基本です」
知らないうちにバリア機能を奪う? 毎日のシャワーが肌に与える影響
クタクタになって帰宅した夜、シャワーを浴びてスッキリしたい。そんな毎日のバスタイムも、実は浴び方ひとつで、肌の大切なバリア機能を損ねてしまう可能性があると野村先生は指摘します。
「肌の表面にある皮脂膜や、角層の中の天然保湿因子は、外部の刺激から肌を守る大切なバリアです。しかし、熱いシャワーを長時間、身体や顔に直接当てっぱなしにしていると、まるでフライパンの油汚れがお湯で溶け出すのと同じように、お肌に必要なうるおい成分まで根こそぎ洗い流されてしまうのです」
水温、シャワーをあてる時間、そして水質のどれもが、肌のコンディションに直結しているのですね。
あつーいお湯もゴシゴシお肌をこするのも、やっぱりお肌には良くないでスー!
忘れがちな「頭皮」のすすぎ残しにも注意を
さらに、顔や身体だけでなく「頭皮」のケアも重要です。
「シャンプーを直接頭皮につけて泡立てようとすると、頭皮に強い刺激を与えるだけでなく、すすぎ残しの原因になります。必ず手のひらで泡立ててから優しく洗い、特に首の後ろや耳の後ろなど、泡が残りやすい場所は丁寧にシャワーで流すようにしてください。シャンプー成分が残るとトラブルの元になるため、優しく、かつしっかりとすすぎきることが大切です」
また、汗には肌を守る良い成分も含まれていますが、そのまま放置すると雑菌が繁殖して刺激になってしまいます。夏場などは帰宅後にさっとぬるま湯や水で流すか、濡らしたハンドタオルで優しく拭き取るなど、肌の環境をこまめに整える工夫が必要だと教えていただきました。
スキンケアを選ぶように「水流」をセレクト。ファインバブルという新しい選択肢

肌に負担をかけないシャワーの浴び方が注目される中、野村先生は「水そのものの質や届け方」を変えるアプローチとして、ファインバブル技術に新しい可能性を感じていると言います。
「海外の硬水で肌が荒れてしまう人がいるように、お肌にとって水質や水の当たり方は非常に重要です。自分の肌質やその日の体調に合わせて、水質やシャワーの水流を自由に選べるようになるのは、スキンケアの観点からも素晴らしい考え方だと思います」
特に、超微細な気泡が含まれたミスト水流は、お肌への刺激を抑えながら健やかに保つ選択肢として期待できるとのこと。
「ミストはふんわりと優しい肌当たりなので、デリケートなお肌にも物理的な刺激が少なく、それでいてお肌の汚れを優しく洗い流しやすくしてくれます。例えば、髪を洗う前にミストでしっかりと予洗いをしてからシャンプーをし、仕上げのすすぎでは頭皮までしっかり洗い流せる水流を活用すれば、お肌や髪にかかる負担を和らげながら、すっきりと洗い流すことができるのではないでしょうか」
毎日浴びる「水」が持つ力を、健やかな肌のために取り入れることは、私たちの暮らしと肌をもっと心地よく整えてくれる新しい習慣になりそうですね。
その日の体調や肌に合わせてお気に入りの水流を選べるなんて、お風呂に入るのが毎日楽しくなりそうでスー!
3歳までの習慣からシニアの乾燥まで。家族みんなで考える「肌にやさしい水の浴び方」

「小さなお子さんは、勢いの強いシャワーの水流を怖がってしまうことがありますよね。そんなときは、ジョウロのように優しく降り注ぐような水流を選んであげると、お風呂の時間を楽しんでくれるようになります。人間の肌は3歳くらいまでに発汗などの肌の機能が決まるとも言われているため、幼少期から、適切に汗をかいて、かいた汗を優しく流すなど、お肌に負担をかけずに健やかに保つ習慣が大切です」
一方で、年齢を重ねたご高齢の方の肌は、若い頃に比べて皮脂の分泌量が減り、バリア機能がデリケートになりがちです。
「高齢期のご家族がいる場合は、より一層お肌を労わる意識が必要です。洗浄力の強すぎる石鹸でゴシゴシこするのを避け、シャワーの温度や水流もお肌に刺激を与えない優しいものを選んであげてください。また、冬場は浴室と脱衣所の温度差が身体への負担になるため、あらかじめ脱衣所を暖めておくなどの環境づくりも、お肌と身体を守るために意識してほしいポイントです」
毎日触れるお水は、何歳であってもその人の肌にとって優しいものでありたいでス~
肌は自分を映すバロメーター。シャワーから始める、心と身体をいたわる時間
最後に、毎日を忙しく頑張る私たちへ、野村先生から温かいエールをいただきました。
「毎日のシャワーを、ただサッと汚れを落とすだけの作業時間にするのではなく、大切なスキンケアの一環として捉え直してみてほしいのです。自分の肌の声を聴きながら、その状態に合った温度や、刺激の少ない浴び方を選んでいく。そんな日々の小さな積み重ねが、お肌の健やかさを育んでいきます」
毎日の「水」とどう向き合うか。それは、自分自身を大切に想う気持ちそのものなのかもしれません。
今夜から、野村先生の温かい言葉を胸に、心と身体をいたわる時間を作ってみませんか?


