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汚れを落とす「道具」から、暮らしを慈しむ「パートナー」へ
家庭用シャワーヘッドとは比べものにならない、強い勢いで流れる大量の水を操る。この難題を突破して完成したのが、業務用「ミラブル洗濯乾燥機」です。その開発の裏側には、二人のプロフェッショナルの執念がありました。
このプロジェクトを牽引したのは、コインランドリーシェアトップクラスを誇るアクアの藤原 正宏氏。「洗濯をただの作業ではなく、大切な衣類を長く愛用するための本格的なケアにしたい」という彼の想いが、すべての起点となりました。
その想いを共に技術で形にしたのが、サイエンスのエンジニア・天久 海希です。ミラブルで培ったウルトラファインバブル技術を、暮らしを支える設備に取り入れるため、巨大な洗濯機というフィールドで挑み続けました。
衣類は24時間、肌に触れ続ける「第二の肌」――。
洗濯機は単に汚れを落とすだけの「道具」から、24時間肌に触れる衣類を通じて、家族の健やかな暮らしを守る「パートナー」へ。二人がこのマシンに込めた、新しいセルフケアの視点を紐解きます。

前編の開発秘話もおもしろかったから、後編も気になるでスー!
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洗濯のプロが認めた、ウルトラファインバブルの洗浄メカニズム
「洗濯の機械を変えるだけで、本当にそんなに変わるの?」と思われるかもしれません。その鍵を握るのが、目に見えないほど微細な泡、ウルトラファインバブルの「浸透力」です。
サイズは、繊維の隙間よりも遥かに小さい直径1μm(マイクロメートル)未満。小さな泡が、繊維の奥深くまで浸透し、洗剤の洗浄成分を届けると共に蓄積した皮脂汚れなどを物理的に剥がし取ります。
驚きの「水あめ実験」
製品展示会では、粘り気の強い水あめを使った可視化実験が行われました。通常の水ではなかなか落ちない汚れも、ウルトラファインバブル水に浸すと、泡が汚れの隙間に入り込んで浮かび上がらせる「ジャッキアップ効果」により、驚くほどスムーズに離れていったのです。
この「高い洗浄力」と「菌や汚れを溜め込みにくくする清潔性」は、不特定多数の人が利用し、時には災害時の衛生拠点ともなるコインランドリーにおいて、公共インフラとしての信頼を支えるとても重要な基盤となります。泡の力が、目に見えない繊維の奥の汚れまで落とし、服を着るうえで欠かせない清潔感を作り出しているのです。
ウルトラファインバブルは目に見えないけれど、この水あめの実験映像でその力がよ~くわかるでスー!
洗剤残りによる不安軽減が期待される、みんなの肌への思いやり
天久が目指したのは、サイエンスがシャワーヘッドや介護入浴装置で追求してきた「肌への優しさ」を、この洗濯機でも形にすることでした。

近年の研究では、ウルトラファインバブルには洗剤成分を吸着して一緒に排出する性質を持つ可能性が報告されています。こうした「水の力」ですすぎの質を高めることで、化学的な力に頼りすぎない洗浄を助け、衣類への洗剤残りの不安軽減につながることが期待されます。
洗い立ての服の袖を通した瞬間に感じる優しさ。それは、サイエンスが長年追求してきた肌への思いやり、そのものなのです。
既存のマシンも泡の力で進化。長く愛されるための誠実なものづくり
今回の共同開発は、新型マシンの発売だけで終わりません。実は、すでに店舗で稼働している多くの既存機に対しても、この技術を「後付け」できるユニットを開発しています。
「機械をまるごと入れ替えるのはオーナー様にとって高額な負担になります。でも、このユニットを背面に取り付けるだけで、今あるマシンがファインバブル搭載機に生まれ変わるんです」とアクアの藤原氏は語ります。

高価な買い物をしたオーナー様を置き去りにせず、新しい価値を届ける。不特定多数が利用する場所だからこそ、常に清潔さと洗浄力を提供し続けたいという、プロの現場ならではの配慮がそこにはありました。
「業務用での節水と洗浄力の向上に成功したことを伝えたい」という藤原氏の言葉通り、この技術はオーナー様、利用者、そして環境のすべてに誠実であるための、一つの解となったのです。

毎日の洗濯を、大切な人を守るためのメンテナンスへ
サイエンスは、技術を通じて「社会の困りごと」を解決し、人々の暮らしをより良くしたいという想いを持ち続けています。
かつては「家事の外注」というイメージが強かったコインランドリー。しかし、アクアとサイエンスが提案しているのは、大切な家族や自分の肌、お気に入りの一着を長く愛するためのケアという新しい選択肢です。
目に見えないほど小さな泡の技術が、今まさに街中のランドリーを通じて私たちの日常を支えようとしています。
水と泡の力で、衣類を、そして暮らしを健やかにリセットする。街のランドリーから始まるこの新しい習慣は、毎日をもっと心地よく、優しいものに変えてくれるはずです。
週末のランドリー通いが、家族や自分を大切にするための習慣になったらうれしいでスー!


