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サイエンスのショールームに潜入!
2023年にオープンした、サイエンスの「体感型ショールーム」に潜入取材! 万博で1,277名が体験した「ミライ人間洗濯機」の実物展示をはじめ、テクニカルラボや入浴体験ゾーンを備えた大型施設で、技術部内を統括する平江が語る技術へのこだわりとは?
見せるだけでは終わらない。技術を“証明する”場所
新大阪駅から徒歩5分。ビルの扉を開けた瞬間、想像を超える広さに圧倒されます。民生品、飲食、農業・漁業の各ゾーンに加え、入浴体験ゾーンやファインバブル発生の仕組みを見学できるスペースが広がっています。万博で大きな話題を呼んだ「ミライ人間洗濯機」の実物が展示され、存在感を放っています。
そして最も特徴的なのは、「テクニカルラボ」が併設されていること。ここは単なる展示場ではなく、効果を立証し、実際に体感していただく場所なのです。

ミライ人間洗濯機のホンモノでスー! あれ? 誰かが待ってくれてるでスー
邪魔な泡を味方につけた?“技術部の統括者”平江が案内役

サイエンスで、開発チームを率いるサイエンス専務取締役・平江 真輝が今回の案内役。かつて造船関連企業でスクリューの劣化要因となる微細な泡を「発生させない」研究に取り組んでいた平江は、逆転の発想を得て、現在はサイエンスで「最適なバブルを生み出す」研究に挑み続け、数々のヒット商品を生んでいます。
船のスクリューはバブルでこんな風に劣化してしまうんでスー!
「サイエンスは、現在ファインバブルと呼ばれる技術の専業メーカーとして、さまざまな分野で技術協力や共同開発・共同研究を進めています。新しいテクノロジーを正しく読み解いて、素早く活かしていくために、私たちはテクニカルラボを自社で設けて測定や試験を行っているのです」(平江)

ファインバブル計測器や3Dプリンターなどが並ぶラボでは、開発者が日々研究・開発に取り組んでいます。
3Dプリンターで使っているワイヤーには、こんなにたくさんの種類があるんでスー
【平江インタビュー①】誰もやったことがない挑戦を、素早くトライできるか。それが勝負

―サイエンスが自社でテクニカルラボを持つことにこだわる理由を教えてください。
こだわりというよりも、当たり前のことだと思っています。
ファインバブルが発生する商品を作っていく中で、結果を見ながら実験も含めて進めていかなければなりません。第三者機関に測定を依頼するよりも、自分たちが考えたものがどう動くのか、すぐに計測できることでスピーディーに開発を進められます。
特に、誰もトライしたことがない新しいものを開発する際には、素早くトライできるかどうかが勝負です。なかなかできない試験もある中で、自社でラボを持つ強みは、緊急時や特殊な条件下でも即座に対応できることにあります。
― ラボでの測定・研究は、製品開発にどのように活かされていますか?
大きく分けて2つあります。
1つ目は、製品の持っている能力を正確に把握することです。ファインバブルの数や、それがどんな効果につながっているのかを計測し、データとして世の中に伝えていきたいと考えています。
2つ目は、失敗例の蓄積です。何十、何百という失敗を重ねることで、ノウハウが蓄積されていきます。これを次の商品開発に活かせることが、自社ラボを持つ大きな強みです。
― 大学や研究機関との共同研究で重視していることはなんですか?
「餅は餅屋」という考え方です。専門の知見を借りて進めることが、スピードと正確性の両面で重要です。ただし、任せきりにはしません。お互いが本気で目標に向き合い、それぞれの専門分野を突き詰めていくと、必ず壁にぶつかります。その時こそ、協業する中でお互いの強みを活かし合うことが大切です。
研究に深入りしすぎると視野が狭くなることがあります。そういう意味で、市場化を本気で考えた際には、自社での知見や意見も非常に大事になってきます。
― エビデンス構築に力を入れている理由を教えてください。
なかなかできない試験もあります。だからこそ、自社でラボを持つことの意味があります。
先ほど申しましたように、前例のない開発においては、素早くトライできるかどうかが成否を分けます。研究型の企業でもなく、ラボも持っていないとなると、なかなか研究が進みません。そうなると、協力してもらう研究機関や先生方からの信用も生まれにくくなります。
「やると決めるだけではなく、やるためにどうすればいいのか動く」。その姿勢を示すためにも、自社でのエビデンス構築体制が不可欠なのです。
油性ペンが消える、あの衝撃のCM。目の前で見る驚き
「民生品ゾーン」には、2018年の発売以来、爆発的ヒットを遂げているミラブルシリーズが並びます。空気と水の力で超微細な泡「ウルトラファインバブル」を発生させ肌の汚れを落とす、サイエンス独自のシャワーヘッドです。

油性ペンが本当に消える! CMを再現
覚えていますか? 頬に油性ペンで線を引いてシャワーをあててこすると数秒で消える、インパクト抜群のCM。ショールームでは「ミラブルzero」のトルネードミストモードを使って、実際に手の甲でそれを体験できるのです。水と空気の力だけで汚れが落ちる瞬間は、目の前で見るとさらに驚きます。とても優しい力でこすっているにも関わらず、本当にきれいになりました!



①油性ペンで線を書いた手にシャワーをあてる
②約15秒軽くこする
※比較のため線の半分のみ
③約30秒で完全に落ちる
※比較のため線の半分のみ
トルネードミストモードは、1つの吐出口あたり、1秒間に約2,000回転(1分間に約12万回)の高速うず流でウルトラファインバブルを生成。さらに水流が吐出する際、外気を巻き込む機構により、安定した気泡を発生させます(特許-6717991)。ウルトラファインバブルは1μmより小さな泡のため、毛穴の細かい所や隙間まで入り込み、汚れをキレイに落とすことができるのです。
「ミラブル商品化までは3年以上の長い開発期間が必要でした。気泡は細かければ多ければ良いわけではなく、最適数を含有する水を安定的に供給させる必要があり、それが非常に難しいのです」と平江。
ユーザーの“予想外”が進化を後押しする
「商品販売後も改善は欠かせません。時にユーザーは想像を超える使い方をされます」
例えばコロナ禍に、シャワーヘッドを頻繁にアルコール除菌されるケースが多発した際は、表面のコーティングを見直してアルコールで変性しないよう対応。さらにその後、耐アルコール素材の開発が進むとすぐに切り替えました。
「予想外の使い方は学びになれば良いと考え、開発・生産とも常に改善を続けています」
毛穴の奥まで届く泡が、医療・介護の現場を変える
実感! お湯に浸かるだけで、人も浴室も美しくなるミラバス効果
ミリバブル・マイクロバブル・ウルトラファインバブルの違いを、比較して見られる展示ゾーン。それぞれの泡のサイズや特性の違いを視覚的に理解でき、ミラバス技術の仕組みを分かりやすく紹介しています。
「ミラバス」は毛穴の奥まで届くマイクロバブル※を生成し、お湯に浸かるだけでミクロの泡がお肌の老廃物をやさしく取り除き、健康的でつややかな美肌へと導きます。据え置きタイプの「どこでもミラバス」であれば施工の必要がなく、医療・介護現場などさまざまな場所で活用されています。そして入浴後にはボタン一つで浴槽壁面の汚れや配管汚れを分解・除菌・脱臭する「マイクロイオニー」を搭載。人も浴室も美しく保ちます。
※マイクロバブル:直径100μm未満で1μm(=0.001mm)以上の泡のこと(ISOで定められた国際標準規格)。通常、水の中で出来る気泡と比較しても、マイクロバブルは極めて小さく、負電位のため、微小なゴミを吸着して水面に浮上させる性質を持っています。

真ん中のマイクロバブルは、ゆっくり浮かんで溶けていくからこんなに白く見えるんでスー!
「ファインバブル技術は快適性と機能性を両立できます。医療や介護の現場でも、大変好評いただいています」
コーヒーの味まで変わる!? ミラブルケアの応用
「ミラブルケア」は、毛穴やキメよりも小さいウルトラファインバブルを生成するスプレーボトル。化粧水を角質層まで浸透させてうるおい肌へ導きます。
この「ミラブルケア」を使用してファインバブル技術を施した水で淹れたコーヒーの試飲体験をしました。
「水が変わると味わいが変わります」
実際に飲み比べてみると、香りの広がりがくっきりと変わり、味わいもまろやかに。コーヒー本来の風味がより引き立つことをはっきりと感じられました。
とってもおいしい!

驚くことに、一口目ではっきりと味の違いがわかったでスー!
美容、介護、農業、宇宙まで。“泡”が切り拓く、無限の可能性
ショールームでは、飲食業界における厨房改善システム「ミラブルプロダイナー」も展示。ウルトラファインバブルによる油汚れの洗浄効率の良さを体感できます。

他にも、農業・漁業での技術活用についても詳しく紹介しています。
「美容、介護、産業と、ミラブルテクノロジーの可能性は無限に広がっています」と平江。
第2話では、万博で話題となった「ミライ人間洗濯機」と宇宙への挑戦、そして平江が描く未来について迫ります。
平江 真輝プロフィール
株式会社サイエンス専務取締役。
造船研究を経て、水流を活用した健康機器を開発するように。船のスクリューではデメリットとなる「泡」や「キャビテーション」をメリットと捉え、ヘルスケアに活用する逆転の発想により数々のヒット商品を生む。2010年サイエンスに入社、日々ファインバブルの研究開発に携わりながら、開発から生産管理までを一手に担う。令和7年度 知財功労賞(大阪・関西万博特別賞)受賞へと技術面で寄与。

サイエンス 超大型体験型ショールーム

〒532-0011大阪市淀川区西中島 5-5-15 新大阪セントラルタワー 南館 1F
TEL:06-6307-2400
※本施設は企業パートナー様向けの施設のため、一般のお客様は事前にお問い合わせください。


