【潜入取材】サイエンス体験型ショールームで“技術部の統括者”が明かす、介護から宇宙へつながる理由—万博1,277名が体験した「ミライ人間洗濯機」実物も 【第2話】宇宙から未来へ

2025.11.14 インタビュー

ミラブルテクノロジーが目指す、宇宙という舞台

万博で1,277名が体験した「ミライ人間洗濯機」。その先にあるのは、なんと「宇宙」でした! サイエンス専務取締役・平江 真輝が語る、ミラブルテクノロジーが切り拓く未来とは? サイエンス体験型ショールーム潜入取材の後編です。

前編はこちら

万博の”その先”は、宇宙だった。ミラブルテクノロジーが挑む、人類未踏の領域

ショールームで、ひときわ目を引く「ミライ人間洗濯機」。2025年大阪・関西万博で1,277名が入浴体験した実物が設置してあります。取材時は展示のみでしたが、近く入浴体験も可能となる予定です。

「万博では多くの方に未来の可能性を感じていただきました」と平江。そして、この装置の先にあるのは「宇宙」だと言います。

【平江インタビュー②】宇宙ステーションでのシャワー体験を可能に!

―万博で展示していた「宇宙シャワー」の開発背景を教えてください。

青山(取締役会長)の思いつきからスタートしたプロジェクトですが、イーロン・マスク氏が「宇宙ホテル」を構想しているというニュースを見て、「本気でやってみよう」と決意しました。

実は、宇宙ステーションの中には独特の臭いがあることを、私たちは知りませんでした。NASAはかつて宇宙でのシャワーシステムを実験しましたが、技術的な課題により断念した経緯があります。

今後、民間による宇宙利用が本格化した際、宇宙ステーションの中でシャワーが浴びられないとなると、ホテルとしてのクオリティが大きく下がります。月面は1/6とはいえ重力があるので、人がシャワーを浴びる環境を作ることは十分実現可能だと考えています。短期滞在の宿泊客はもちろん、長期間働くスタッフにとっても、シャワーが浴びられたらより快適に過ごせると考えています。

そうした中、共同で無重力環境微小重力下でのバルーン試験を実施したところ、良好な結果が得られました。その成果をリリースすると有人宇宙システム株式会社(JAMSS)とのご縁がつながりました。

「宇宙でシャワーが浴びられたら、みんなが快適になって宇宙生活をもっと楽しめそうでスー!」

―宇宙開発との関わりの中で、地上の製品開発にフィードバックされた技術はありますか?

まだまだフィードバックできている段階ではありませんが、開発プロセスのステップアップはできています。

宇宙開発で最も重視されるのは、安全性です。その考え方を学べることが大きな収穫です。数多くの厳しい制約がある中で培われる技術や思想は、地球環境での製品開発にも必ず活かせると考えています。

商品開発のクオリティステージを上げることができますし、宇宙開発で携わっている企業や専門家からノウハウを学べることも貴重です。

バルーン試験に使った装置でスー! これが成層圏まで実際に飛んでいったと思うと宇宙を身近に感じられるでスー

ラボから宇宙まで。“泡”がそう遠くない未来を変えていく

テクニカルラボから製品展示、ミライ人間洗濯機、宇宙開発、そして日常への応用まで。幅広い技術をショールームで実際に体感し、サイエンス独自のミラブルテクノロジーが創り出す、快適で豊かな、そう遠くはない未来が見えてきました!

最後に、今後の展望について平江に聞きました。

【平江インタビュー③】”役に立つ”が唯一のモノサシ。技術者が貫く信念

―技術者として、妥協したくないポイントはどこですか?

実は、「妥協したくない」とは思っていません。妥協しないといけないシーンもあります。

こだわりすぎても市場に受け入れられない商品になってしまいますし、一方で意見を取り入れすぎても商品開発ができなくなります。「どこまでこだわるか」というよりも、「何を信じるか」が重要だと考えています。メンバーがやっていることを正とした時、どこでどこまで折り合いをつけるか。その最適な瀬戸際を決めることが大切だと思っています。

私たちが大切にしているのは、「誰に届けたいか」よりも「何の役に立つか」という軸です。「ほしい」という人が少なかったとしても、「役に立つのであれば作る」という軸がブレないように開発しています。「ヒット商品」を狙っているわけではありません。本当に必要とされるものを作る。それが私たちの姿勢です。

―技術責任者として、今後5年間でサイエンスの技術をどこまで進化させたいですか?

リアルな話をすると、サイエンス単独で開発することは少ないと思っています。市場を広げるには、他社とコラボレーションしていくことが最も重要だと考えています。

ゼロから市場に持っていくことは難しいですが、すでにそのノウハウや販路を構築しているパートナー企業を見つけ、共同開発することで進めていけます。

自社の個別商品群もありますが、製造業や加工業など、先方が困っている課題について改善できるスポット商品でお役に立つことも視野に入れています。

ちなみに、現在他社と協業開発している業務用商品は、全体の10〜20%程度ですが、この比率を今後さらに拡大していきたいと考えています。

技術を証明し続ける場所、サイエンスの「体感型ショールーム」。平江率いる開発チームは、日々測定と開発を重ね、ユーザーの声に耳を傾けながら、まだ見ぬ未来、そして宇宙という目標に向かって進んでいます。その探求心が、ファインバブルの新しい可能性をこれからも切り拓いていくに違いありません。

平江 真輝プロフィール

株式会社サイエンス専務取締役。

造船研究を経て、水流を活用した健康機器を開発するように。船のスクリューではデメリットとなる「泡」や「キャビテーション」をメリットと捉え、ヘルスケアに活用する逆転の発想により数々のヒット商品を生む。2010年サイエンスに入社、日々ファインバブルの研究開発に携わりながら、開発から生産管理までを一手に担う。令和7年度 知財功労賞(大阪・関西万博特別賞)受賞へと技術面で寄与。

サイエンス 超大型体験型ショールーム

〒532-0011大阪市淀川区西中島 5-5-15 新大阪セントラルタワー 南館 1F
TEL:06-6307-2400

※本施設は企業パートナー様向けの施設のため、一般のお客様は事前にお問い合わせください。

WEBサイト https://i-feel-science.com/b2b_showroom

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